・生命科学に真理追求はできるのか
無理な気がしています。因子が多すぎて、とある場合に成り立ったことが別の場合では成り立たない、という現象ばかりだからです。繊細で複雑なシステムの中で、そのうちの何を真理と呼ぶのかという問題もあります。
そして明らかに示すことのできる物事は、全て示されつくしたのではないか、という悲観が近頃多いです。私が理学の学位を持ちながら工学志向が強いから、なおさら考えるのかもしれません。私が逃げ腰だからかもしれません。
・あらゆるプロジェクト型の公募について
メリットが分かりません。目的を定めたプロジェクトに対して研究をはめ込むほうが、短期的なアウトプットは増えますが、それでは学問が担う創造性が痩せていくと思うのも、私が悲観的だからでしょうか。存在しない過去に憧れているからでしょうか。
結局のところ、実を結ぶかも分からない目的に向かって浪費を繰り返しているように見えます。
プロジェクトを遂行する過程で創造性を涵養することも可能ですが、そこで涵養できる創造性はたかが知れているのではないか。そんな気がします。
・近況
自分が考える研究についてのことなどを文章にまとめる機会がありました。いくつかの組織から、(程度は分からないものの)肯定的反応が返ってきて、より深くお話しする場を得ました。粛々と取り掛かります。